3~4万円台で特に評価の高い完全ワイヤレスイヤホン3製品を比較し、めでたく一軍入りとなる一品を決定したので紹介する。
- SONY「WF-1000XM5」
- Technics「EAH-AZ80」
- Sennheiser「Momentum True Wireless 3」
「最終的にどれを選んだのか」「何がポイントになったのか」を紹介していくので購入を検討されている方は参考にしていただけると幸いだ。
各製品の詳しいレビュー記事はこちら。
完全ワイヤレスイヤホンに求める要素ランキング(完全主観)
前提として、私が完全ワイヤレスイヤホンにとって大切だと考えている要素をお伝えする。
- 音質がクリアでロックに向いていること ←圧倒的に重要
- 電車の走行音が気にならないノイズキャンセルの強さ
- コンビニのレジで外音取り込みへ高速で切り替えられること
- 本体の装着性、ケースの大きさ
- バッテリー性能
つまり「音質」が何よりも重要で最も決め手になる要素で、その次に「ノイズキャンセリングの強さ」も求めていきたいという価値観だ。
この基準に沿って自分の中で評価をしていた結果一軍入りしたのは…
結果|一軍入りしたのはSONY「WF-1000XM5」
一軍入りはSONYの「WF-1000XM5」に決定した。
使い始めた初日にほぼ確定していたが、2ヶ月使用し続けても考えが変わらなかったのでめでたく一軍入りとなった。
この記事では勝因となった要素をピックアップして紹介しており、詳しいレビューについては別記事でまとめているのでよかったら読んでみてほしい。
WF-1000XM5のここが良い
【決め手】圧倒的にクリアでメリハリの効いた超高音質サウンド
WF-1000XM5はとにかく音がいい。他2機種と比べても1,2ランク上の音楽体験が得られる。
音の特徴としては以下が挙げられる。
- 圧倒的な音のクリアさ
- オールジャンル楽しめるバランスの良さ
- イコライザー設定でロック向けのメリハリサウンドに大変貌
WF-1000XM5の最大の特徴が「透明感」だ。これのおかげでどんな音楽を聴いても音源のポテンシャルを十分に引き出す事ができる。イヤホンの音質の良さにとって一番重要なのは「透明感」だったんだと心から納得した。
音の傾向はバランスがよく抑揚もあってポップス向けという感じだが、イコライザー設定で大変貌を遂げる。ロック好きは騙されたと思って以下の設定にしてみてほしい。最高にアガるメリハリサウンドが得られる。
イコライザー設定での大変貌に関しても音の「透明感」が土台にあるからこそ、低音を底上げしても音がモワモワせずに迫力とシャープさを兼ね備えた聴き心地にできるのだろう。「透明感」が全てを解決する。
同価格帯の完全ワイレスイヤホンでもここまで差が出るのかと本当に驚いた。この衝撃的な高音質を是非とも体験してほしい。
加えて、もしiPhoneでもいい音で楽しめるのかという疑問をお持ちであれば安心してほしい。ハイレゾとかLDACとAACの違いとかはかなり微細なのでほとんどの人には聞き分けられないと思う。AACでも最高にいい音だしSONYの伝家の宝刀「DSEE EXTREME」が音質を自然にアップスケーリングしてくれる。
コーデックとかハイレゾは基本的に気のせいでしかないのでiPhoneユーザーは気にしなくてOK。AACで十分。
強烈なノイズキャンセリング
ノイズキャンセリングの強烈さもまたWF-1000XM5の大きな魅力だ。通勤中の電車の走行音を気にせず音楽や動画コンテンツを楽しむことができる。
本体の性能に加えて純正のイヤーピースが良い仕事をしているようだ。高密度のポリウレタン素材で遮音性が非常に高い。
ちなむと、EAH-AZ80とWF-1000XM5のノイズキャンセリングには大きな差は感じていない、どちらも十分に強い。
「ノイキャンが強い=音楽の音量を下げても楽しめる=耳へのダメージを減らせる」なのでノイズキャンセリングの強さは大事!
EAH-AZ80の微妙なポイント
音質がマイルドすぎた
そもそも音質自体はがWF-1000XM5より一段下がる印象受けた。クリア差は高いもののWF-1000XM5と比べると全体的にもこもこしているように感じた。
加えて音の傾向としては繋ぎ目が滑らかで聴き心地の良いことを重視しているのでメリハリが弱く、ロックミュージックとは少し相性が悪いように感じた。逆にジャズやバラード系のしっとりとした曲を聴く場合はEAH-AZ80の方が向いていると思う。
個人的にはマイルドすぎてキレが少なく、好みに合わない音だ。
装着感が合わない
本体がやや大きいこととコンチャフィットという特殊な形状をしていることで、私の耳にはフィットしきらなかった。この点も本体が小型で装着感の軽いWF=1000XM5に軍配が上がる結果を後押しした。
同じTechnicsでもEAH-AZ60M2とかはかなり装着感がいいので、AZ80はドライバーサイズと引き換えに装着感を損ねてしまったんだなという印象を受けた。
小型化=装着感アップなので、装着感が気になる人は筐体の小さいイヤホンを選んでいただければと思う。
Momentum True Wireless 3の微妙なポイント
ノイズキャンセリングが弱い(悪くはない)
前提としてメーカー自身が「あくまで音楽を楽しむためのノイズキャンセリング」と言っていることもあり、音質最優先でノイキャンの強さは売りにしていない商品だ。
とはいえWF-1000XM5やEAH-AZ80が同価格帯で音質もノイズキャンセリングも優れているということで、Momentum True Wireless 3のノイズキャンセリングの弱さが目立っている。
Momentum True Wireless 3は音質には満足している。音色は非常に華やかで低音にも深みがあり、ロックを楽しく聴くことができる。
ノイズキャンセリングも音楽を流していれば電車の走行音も十分に打ち消せるが、せっかくなら少しお金を出してWF-1000XM5を買った方がいいというのが正直な意見だ。
壊れやすい
本体が脆く頻繁に故障する。めちゃめちゃ致命的。
私の場合1年半の使用で3回修理に出した。特に水没させたり強い衝撃を与えたわけではない。
2年間のメーカー保証があり3回とも全て無償での新品交換をしてくれたので対応は完璧。ただ交換までの3週間~1ヶ月ワイヤレスイヤホンが手元から消えるのがきつい。
完全ワイヤレスイヤホンはもはやスマホと同様に毎日肌身離さず持ち歩きたいアイテムだ。本体の音質や性能がいくら良くても壊れやすいのは受け入れ難い。安心して使えることはとても大切だ。
まとめ|今から買うなら「WF-1000XM5」
ということでめでたく一軍入りとなったのはSONYの「WF-1000XM5」だ。私でなくても今から完全ワイヤレスイヤホンを買うなら「WF-1000XM5」が最もおすすめだ。約4万円と高価だが買って後悔はしないはず。
そんな素晴らしい製品だが気になることが無いわけでは無い。是非気になりポイントも知った上で検討いただきたい。
WF-1000XM5の気になりポイント
- 咄嗟の会話への対応がスムーズではない(外音取り込み&音楽停止で2タップ必要)
- ケースから取り出す際に滑って落としそうになる
- ノズル形状が特殊で純正以外のイヤーピースの選択肢が少ない
といったように気になるポイントはいくつかあるのだが、総合点では現代最強の完全ワイヤレスイヤホンなのは間違いない。是非ご参考いただけると幸いだ。
次に王者の座を奪還するのはどのメーカーのイヤホンになるだろうか。
挑戦者の登場が待ち遠しい。
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